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2017/11/18 21:08

金具を使わない主義のレザークラフト作家もいらっしゃるが、私は結構使っています。
強い革を糸でしっかり縫えば、相当な強度があり、バッグや財布などでも通常の使用に十分耐えられますが、
時に予想外の大きな力が加わると糸が切れるか、革が破れてしまうこともあります。

そんな時にはバッグの入口の端っこに小さな金属のカシメ(写真の鳥の胸にある金属の鋲)で補強すると
数倍の力に耐えられます。これは実物でテストをしている中での経験則です。
”象が踏んでも壊れない”筆入れではありませんが、電車のドアに挟まれた鞄を引っ張るようなシーンはあり得ます。

ハトメは、パスケースにストラップをつなぐ場合や、ミニトートバッグの持ち手としてロープを通したりする場合
に使います。鳩の目のようだからハトメ、だそうですが、これも革の厚さと穴の直径に合わせて上手に使用すると
相当な力を発揮します。更に言うとハトメの材質はアルミでは弱いので鉄か真鍮がベターです。
革にきっちり食い込むように写真の打ち具を使ってがっちり留めるのがコツです。


私は頭の直径が5ミリと小さな極小カシメを多用していますが、このぷっくりポーチでは
カシメが補強と同時に飾りの役目を果たしています。(この写真では見えませんが)
このカシメは本金カシメといって本物の金のメッキで小さな頭に自分の顔が映るほど輝き、
数年経っても輝きが失せません。